来年4月こそ本格的苦難のはじまり

避難者通信47号2018年6月5日

皆様お元気ですか?多事多難でありましておもわずご無沙汰いたしました。
避難者におかれましては7年後の苦難に耐え、堂々と歩んで行かれますことを祈っています。

今回のテーマは「来年4月こそ本格的苦難のはじまり」です。

本年度で福島県からの支援全面停止
(来年4月からいよいよ始まる本格的苦難)
政府・福島県は一昨年指定区域外避難者への住宅費支援を停止し、過渡的な措置として昨年度と今年については一定の所得以下の世帯に対して家賃の2分の1、3分の1の支援をしています。
一切の支援が停止されるのが来年4月。
避難者の皆さんの本格的困難が支援停止とともに押し寄せます。
これに追い打ちをかけるように、受け入れ自治体として行ってきたもろもろの支援が一斉に停止されます。
沖縄県においても沖縄県独自に支援体制を敷いてくださいましたが、そのニライカナイカード(交通費の補助やスーパーなどでの割引などが提供されるカード)が一昨年廃止され、この(2018年)6月に「東日本大震災支援協力会議」が解散されます。
各県の事務当局の姿勢はおそらく「福島県が支援停止した段階で県独自に支援するのは極めて困難」という姿勢です。
民間団体も「右へ倣え」であることを懸念します。

(法には明記される居住の自由)
そもそも、子ども被災者支援法には次のように謳われます。
第二条 2 被災者生活支援等施策は、被災者一人一人が第八条第一項の支援対象地域における居住、他の地域への移動及び移動前の地域への帰還についての選択を自らの意思によって行うことができるよう、被災者がそのいずれを選択した場合であっても適切に支援するものでなければならない。
チェルノブイリ周辺国は住民保護法であるチェルノブイリ法を制定し、32年経過した今なお、被災者に継続的支援を行っています。これに対して、日本は子ども被災者支援法は制定しましたが、実施段階で全て政府の都合の良いように骨抜きされて実際は「法など無き」状態です。
日本住民の人権の低さを一部でも改善させたいものです。
それには主権者の主権者たる現状認識と判断と行動が求められます。
日本の法令として存在する以上、法の実施には政府や福島県はもちろん、避難者の存在する地元自治体もその責任は明確に負います。
今できる範囲で、できるところだけでも支援を継続していただくことが大切です。

(支援ではなく本当は人格権に基づく措置)
支援という言葉を用いていますが、国が棄民している関係で残念ながら使われています。
正確には原発事故の加害者がはっきりしている災害で、被災者が受ける当然の措置(権利)であり、人格権の保護です。
支援という言葉により「施しをする」というような誤った意味合いを抱かれることを懸念いたします。

(沖縄での取り組み)
「つなごう命の会」(避難者支援組織)は一昨年昨年と県に陳情し、昨年度本年度と住宅費支援各家庭毎月1万円の予算をいただきました(沖縄県に深く感謝)。
新年度になり下記のような陳情を、沖縄県知事、県議会議長へ提出し、県議会議員の皆さんには全ての会派を回って一人一人に陳情書と資料をお届けいたしました。

明日には、沖縄県民医連、沖縄医療生協、沖縄協同病院さんに、医療支援、避難者健診の来年度以降への継続を要請しに参ります。

全国各地で全力挙げて支援の継続を図って行こうではありませんか!

******
(県知事・県議会議長に対する要請書)
放射能公害被災者に人権の光を与えてください(要請)
(継続審議)「陳情平成28 年第48 号」放射能公害被災者に人権の光を求める陳情

沖縄県知事(議会議長)におかれましては県民の信頼を集め、益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
政府および福島県は、福島県指示区域外避難者に対する住宅無償提供制度を一昨年度で打ち切りました。
沖縄県は沖縄県独自の施策として、沖縄への避難を継続する避難者に対しまして昨年度および本年度の家賃補助を予算化していただきました。
全員に対する家賃補助を、特に本年度家賃補助を当初計画より倍化するご支援は県独自の施策として知事肝いりで決めてくださり、県議会の篤いご支持をいただきました。
厚く厚く御礼申し上げます。
避難者は突然避難せざるを得ない状況で経済的にも基盤を失ったものが大多数です。
7年経ったとは言え、家賃分を新たに稼ぎ出すことが、全員が可能となることはあり得ません。
ただでさえ心細い状況で沖縄県独自の避難者支援がどれほど命も生活も心も支えてくださったか計り知れません。
被災者および支援者として心から感謝申し上げます。

福島県からの避難者は、来年度は福島県からの住宅支援が停止され、激烈な試練の年になります。
子ども被災者支援法では「被災者生活支援等施策は、被災者一人一人が支援対象地域における居住、他の地域への移動及び移動前の地域への帰還についての選択を自らの意思によって行うことができるよう、被災者がそのいずれを選択した場合であっても適切に支援するものでなければならない」とされています。
どうか、受け入れ自治体として法の精神が全うするようなレベルのご施策をいただけましたら幸甚です。

福島県以外からの避難者が沢山県内におります。これらの避難者は福島県内からの避難者と本質的に同じ「放射能公害被災者」です。
避難を余儀なくされた理由は放射能汚染であり、避難の原因を共通に持っております。
しかし彼らは政府など公的機関から全く無視されています。政府が責任もって彼らの人権を保護しなければならないところ、所在さえ確認されていない状況です。
残念ながら受け入れている自治体、社会が彼らの支援をする以外には、現在、道はありません。

放射性セシウム汚染が10分の1になるまでには約100年かかります。
メルトダウンした炉心の封じ込めはいまだになされていず、空に海に放射能が垂れ流され続けています。
特に2018年に入ってからは昨年の4倍ほどの1日当たり500万ベクレルを超える空中放出が続いています。
これらは極めて危険な状況を物語っています。

3.11以降日本在住市民の健康状態は悪化しています。7年後の現在、福島県内では小児甲状腺がんの罹患者が約200名もあり今後も増加する恐れがあります。
科学的に見れば明瞭に放射能がかかわる異常発生です。
また、老衰、アルツハイマー、心臓疾患、周産期乳児などの死亡増加も報告されています。
これらは沖縄県においても流通を通じた内部被曝により被害として現れています。
特にお年寄りの死亡増加が目立っております。沖縄県民をも健康被害を受けないように防護する必要があります。

このような状況で、日本市民には避難の権利、居住の自由と健康に生きる権利を保障する必要が特にあります。
そのためには加害者の国と東電が責任を明らかにし、居住の自由を物理的に支える社会的な措置が必要です。
しかし、政府がそのことを軽視している状況で放射能公害被災者は苦境を免れません。
受け入れ自治体としてまた社会的支えが必要です。

本件は平成28年以来継続審議とさせていただいておりますが、今回は特に下記の要請をいたします。
ご高配を賜れば幸甚です。


1.福島県からの自主避難者への住宅支援が平成30年度限りで停止されます。
来年度は避難者の多くが「居住の選択を自らの意思によって行う」ことが大きな困難に直面します。
本年度沖縄県の住宅費補助を得ている者のうち、希望する者を対象に、住宅支援を来年度以降も継続することをお願いいたします。
居住の自由を担保できるレベルとして少なくとも本年度の3倍に増額するご支援をいただけませんでしょうか?
2.福島県以外からの放射能避難者は社会的に認知されておりません。
受け入れ県としてぜひ社会的支援の道を開いてください。
3.沖縄県民にも内部被曝によるのではないかと思われる健康被害が生じています。
県民の健康維持のために具体的施策をお願い申し上げます。
以上
**************
要請書には資料を添付いたしました。それをこのメールに添付して紹介します。
日本の放射能環境、現在までに確認されている健康被害(の一部)、食糧汚染の状況などを説明いたしております。
現在、政府は放射能に関する今まで獲得されてきた自然科学的認識、各種調査で明らかになった健康被害の状況を一切無視する、極めて反科学的事実無視人格権否定極まる露骨なプロパガンダを行っています。
私の主張する『知られざる核戦争(あまり認識されていないが、核戦略・原発維持のために、犠牲者を見えなくする核権力が行う住民に対する情報操作の核戦争)』が激烈を極めて行われています。
例えば、復興省は「放射線のホント」なるパンフを出しています。政府官庁あげて「風評被害払拭」、「食べて応援」です。
民間では「幸せになるための福島差別論」等が特徴は繰り返しになりますが、事実と科学を敵に回した嘘で塗り固めたキャンペーンです。
知られざる核戦争では、原爆投下されて以来世界で1億人規模(ECRR:ヨーロッパ放射線リスク委員会)の放射線による犠牲者が隠されてきました唯一の核戦争被爆国である日本が核兵器禁止条約に署名し、批准することができる政府を作ることが日本市民社会の大きな課題ですが、この裏の核戦争「知られざる核戦争」による犠牲者を隠して、予防医学的な措置一切を切り捨てる棄民政策をやめさせることも重要課題です。
                                    矢ヶ﨑克馬

河野康弘
地球ハーモニー
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