3/25(日)TPP講演会のご報告(講師:レイモンド・エップさん、荒谷明子さん)

市民の風有志のTPP検討チームでは、さる3/25(日)中央区民センターにて「日本の農業・食と安全はどうなる?!」と題して講演会を行いました。(参加者25名)

過去3回の講演会は学者の方を中心に主にTPP協定の中味について伺う内容でしたが、今回は農業現場の方に、グローバル化する経済システムの中で、それに取り込まれているだけでいいのか?自分たちはこういう世界を望んでいたのか?を問題視し、ではどうすれば良いのかお話しして頂きました。

講師のレイモンド・エップさん、荒谷明子さん夫妻は地域の消費者と年間契約を結び農産物を届ける「メノビレッジ長沼」を運営されています。

まず、今世界で当たり前のように推進されている経済の考え方とは、地上の全てのものがお金に換算され、その価値はマーケットが決定しているということを説明。地球規模の経済システムでは生産者と消費者に物理的精神的な距離が生まれ、両者をつなげるのは価格だけとなる。そして高く売りたい生産者と安く買いたい消費者は対抗する関係になる。そういう経済の中では安く生産して高く売るための効率の良さを求めることが使命になる。

農業分野では機械化大規模化が進められ、遂には運転席もハンドルもない無人走行のトラクターが出てきた。巨大な農地を人工衛星でモニター管理し、農薬・化学肥料・収穫時期全て科学技術が判断するハイテク農業の研究開発まで進められている。
私たちはこういう世界を望んでいたのか?

一方で、望んでいなくてもこうした研究開発に税金が使われている現実があり、いつの間にか自分たちも巨大な経済システムに取り込まれ、参加していることになる。
だから、TPPを語る時、政府が悪い、あの企業が悪いと言い切ることは難しい。

では、私たちは自分の望む生き方をするためにはどうすれば良いか。
レイモンドさんはこの巨大なシステムに対し、身近なところで小さなつながりのシステムを作っていくことで抗えるのではないかと考える。
小さなシステムの例として、長沼でのローカルな集まりや、ご自身がカナダで取り組んだ地域のパン屋(地元産小麦を自社製粉しパンにして地域で販売する小さな規模の経済システムを実現)などを紹介。ご夫妻のメノビレッジ長沼も農家と消費者が顔の見える関係でつながり地域の中で循環する経済を追求したものです。

そして最後に、この巨大な経済システムを変えていく地道な一歩として、毎日の生き方そのものが社会に影響を与えていく政治的な行為だということを意識してみて下さいと話されていました。

※写真3枚目のプロジェクター映像は無人トラクターが整然と農地を走行する様子です。
これを見た時、なぜか出撃する戦車を連想したのでした。講演後、このことをご夫妻に伝えたところ、何と無人トラクターは戦車の技術を応用させたものだということでした。上空から監視するドローンも、虫を殺す農薬も軍事技術の応用とのこと。生きる糧の食糧を育てる術に殺人の技術を使う。
効率第一の工業化された農業ならではの発想に何かやり切れない思いでした。
(一ノ宮麗子)

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